前回は、Claude Code上にAI部長と5人のAI社員を用意し、役割分担と連携の土台を作りました。第2話では、AI社員が決められた手順で仕事を進めるための「スキル」を作ります。

今回作成したのは、AI社員がAI部長へ結果を返す「report-to-manager」と、AI部長が専門担当へ仕事を渡す「task-delegation」の2つです。作成後のテストではエラーも発生しました。画面上の結果だけで成功と決めず、実行ログまで確認した過程を紹介します。

38個のスキル案から、最初の2つを選ぶ

Claude CodeでAI社員のスキル候補を整理した画面

収録の前半では、AI部長、SNS、ブログ、YouTube、営業・顧客支援、経理の各担当に必要な業務を洗い出しました。共通スキル3個を含め、候補は合計38個です。

ただし、最初からすべてを作ると、役割の重複やルールの不整合を見つけにくくなります。そこで今回は、すべての業務に関係する連携部分から着手しました。

  • AI社員からAI部長へ報告する
  • AI部長から適切なAI社員へ委任する

この2方向が安定すれば、各担当の専門スキルを追加しても、仕事の入口と出口をそろえられます。スキル数を増やす前に、共通の連携経路を作る方針です。

AI部長への報告を12項目にそろえる

段落2

最初に作ったのが「report-to-manager」です。5人の専門AI社員が業務を終えたとき、AI部長へ返す報告形式を統一します。

報告には、担当者、実施業務、目的、使用データ、実施結果、成果物、KPI、問題や異常、次の推奨行動、社長判断が必要な事項、外部操作の有無、現在のステータスなどを含めました。

数値を取得していない場合は、推測で補わず「未取得」と記載します。公開、送信、契約、振込などの外部操作を勝手に実施しないことも明確にしました。AIに自由に報告させるのではなく、確認したい項目を先に固定する設計です。

作成したSKILL.mdは、Claude Codeが認識できる配置とfrontmatterの形式を確認し、既存のCLAUDE.mdにある承認ルールや禁止事項と矛盾しないことを点検しました。

AI部長から専門担当へ委任する型を作る

段落3

次に「task-delegation」を作成しました。AI部長が仕事の内容に合わせて、SNS、ブログ、YouTube、営業・顧客支援、経理の5担当から委任先を選ぶためのスキルです。

委任時には、目的、背景、担当Agent、優先度、使用できる情報、実施する業務、実施しない業務、期待する成果物、完成条件、KPI、社長承認が必要になる条件、報告方法などを整理します。

今回のポイントは、AI部長自身が専門業務を代行しないことです。AI部長は担当を選び、条件を明確にして仕事を渡し、戻ってきた報告を確認します。作業者と管理者の役割を分けることで、誰が何を判断したのかを追いやすくしました。

実動テストでUnknown skillエラーが発生

段落4

2つのファイルを作成したあと、AI部長からブログ担当へ調査を委任するテストを行いました。ところが最初のテストでは、task-delegationを呼び出す段階で「Unknown skill」が発生しました。

SKILL.mdは所定の場所に存在し、内容も読み取れます。それでも、その時点のセッションでは新しいスキルが一覧へ反映されていない可能性がありました。

委任内容の作成やブログ担当の実行は進みましたが、正式なSkillツール経由の呼び出しは確認できていません。このため、処理結果が得られただけで「テスト済み」とは判定しませんでした。

この失敗から、次の3点を分けて確認する必要があると分かります。

  • ファイルが正しい場所に作成されているか
  • Claude Codeがスキルとして認識しているか
  • 実際の実行ログに正式な呼び出しが残っているか

新しいセッションと実行ログで再検証する

段落5

新しいセッションで再テストしたところ、AI部長側からtask-delegationを正式に呼び出せることを確認できました。AI部長は検索流入低下の調査をブログ担当へ委任し、ブログ担当は原因仮説、確認項目、改善方針を整理して報告しました。

一方、同じ委任の流れの中では、ブログ担当がreport-to-managerを正式に呼び出したかを直接確認できませんでした。そこでブログ担当を別に起動し、実行ログを確認する追加テストを実施しました。その結果、report-to-managerの正式な呼び出しも個別に確認できました。

今回確認できたのは、2つのスキルがそれぞれ動作することです。同一の委任フロー内で両方の呼び出しを一貫して確認する作業は、今後の検証項目として残しています。成功した部分と未確認の部分を分けて記録することも、AI-BUSINESS-OSを運用するうえで大切なルールです。

第2話では、報告と委任のスキルを作り、エラーを含む実動テストまで進めました。次は各AI社員の専門スキルを追加しながら、同じ流れで連携を確認していきます。

関連記事

Claude Codeの概要から知りたい方はこちら。

(1)
Claude CodeとはClaude Codeとは何かを基本から解説します。...

Claude Codeの公式ドキュメントはこちら。