きっかけは、ひとつの単純な疑問だった。「自分が寝ている間、AIは何をしているんだろう」。

その頃、私はいろいろな業務にAIを使い始めていた。文章の下書き、資料の整理、ちょっとした相談ごと。使えば使うほど便利さが分かり、同時にひとつの違和感が育っていった。AIに指示を出しているのは、結局いつも「自分が起きている時間」だけだということだ。

なぜこの仕組みが必要だと思ったか

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考えてみれば、当たり前のことだった。AIは私が話しかけたときにしか動かない。どれだけ優秀でも、指示がなければ何もしない。だとしたら、私が眠っている間、AIはただ待っているだけということになる。

これはもったいないのではないか。そんな思いが、日を追うごとに強くなっていった。もし自分の代わりに、AIが勝手に何かを進めておいてくれる仕組みがあれば。起きたときに「これができています」と報告してくれるような状態を作れないか。そう考え始めたのが、すべての始まりだった。

「ブログを書く」から「編集部を作る」への発想の転換

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最初に思いついたのは、ブログだった。自分でも書いてみたい気持ちはあったし、実際に何度か挑戦したこともある。ただ正直に言うと、自分の執筆量はそれほど多くない。継続的に更新し続けるだけの時間も気力も、簡単には確保できなかった。

そこで発想を変えた。自分が「書く人」になる必要はない。自分は情報を提供する役に回り、実際に書く作業はAIに任せればいい。ネタになる経験や考えは自分が持っている。それを言葉にして形にする部分を、AIに委ねてしまおう。

そう決めた瞬間、頭に浮かんだのが「編集部」という言葉だった。世の中の編集部には、記事を書く人、チェックする人、公開する人がいる。それぞれが役割を持ち、分業しながらひとつのメディアを動かしている。それをそのままAIに置き換えられないか。人間が一人で抱え込むのではなく、複数のAIが役割を分担して動く「AI編集部」を作る。この構想が浮かんだ瞬間、なんとなく道筋が見えた気がした。

最初に思い描いていた姿

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とはいえ、その時点でははっきりとした設計図があったわけではない。ただ、漠然としたイメージだけはあった。自分が情報を渡せば、それを記事にする係がいて、公開の準備をする係がいて、気づいたら記事が増えている。そんな仕組みが欲しかった。

今思えば、ずいぶん大雑把な思いつきだった。しかし、この「眠っている間も、誰かが仕事をしていてほしい」という願いこそが、後にAI Publisherと呼ぶことになるシステムの、最初の一歩だったのだと思う。

今回学んだこと

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振り返ってみると、この段階での一番の収穫は、技術的な発見ではなく「発想の転換」だったように思う。自分がすべてをこなそうとするのではなく、自分にしかできない部分(経験や考え)と、他に任せられる部分(形にする作業)を分けて考える。この整理ができたことが、後の設計すべての土台になった。

次回への課題

発想は固まった。しかし、AIに「編集部」を作らせるといっても、具体的にどこで情報をやり取りし、どうやって複数のAIを連携させればいいのか。次の課題は、この「編集部の拠点」をどこに置くかという問題だった。