AI社員は本当に働いている?ORIONの完了報告と司令室を検証|AI-BUSINESS-OS実践記録【第13話】
前回の第12話では、通常の対話セッションと正式なmanagerの違いを確認しました。第13話では、その後の委任と司令室の表示を検証します。
AI社員を作った。でも、その社員たちは本当に働いているのか。
これまで、AI部長ORIONと6名の専門AI社員で仕事を進める仕組みを育ててきました。司令室には、SNS、ブログ、YouTube、営業・顧客支援、経理、投資のカードが並んでいます。
今回は、その見た目ではなく、中身を確かめる回です。2026年10月17日の画面収録をもとに、委任、データ更新、そして完了報告と実画面の食い違いまでを振り返ります。
司令室に残っていた「未取得」と古いデータ

最初に目に入ったのは、ブログの「未取得」と、更新が止まっていた投資データでした。画面を開き直した時刻が新しくても、表示している元データまで新しいとは限りません。
ここを混同すると、「今日も動いている」と思ってしまいます。ところが、取得できていない数字や、過去の資料に基づく情報が混ざったままでは、判断に使えません。
前回までに形になった司令室を、実際の仕事で使える場所にする。そのために、コードと実行ログを確認するところから始めました。
ORIONから専門AI社員へ、仕事を任せる

今回の記録では、ORIONがブログ担当と投資担当に個別に調査を任せる場面があります。担当社員が作業し、managerが返答を受け取り、実ファイルやサーバーの応答で確認していました。
「AI社員に任せた」という自己申告だけではなく、委任して、結果を回収して、確認する動きが見えたのは前進です。
ただし、社員を呼び出せることと、希望した仕事が終わることは別です。今回の目的は、新しいコードをたくさん作ることではありません。必要な情報をそろえ、司令室で正しく見られるようにすることでした。
待った時間と、得られた成果を分ける
調査と修正は長引きました。手動入力の経路が追加されても、肝心の最新データがない状態は残りました。
途中の報告には、両担当が同じサーバーファイルを編集し、一時的な不具合が発生したという説明もあります。担当を分けて並行に進めても、共通ファイルを触る順番まで管理できなければ、かえって手戻りが生まれます。
ここで見直したのは、最小の成果を先に出すこと。取得に本人の操作が必要なら、先に知らせること。そして、実装済み、取得済み、画面反映済みを分けて報告することでした。
今回は私が資料を集め、スクリーンショットを渡した
今回は私が管理画面を確認し、資料をスクリーンショットで渡しました。AdSense、もしもアフィリエイト、投資の表示を更新するためです。
ORIONは画像を読み、数値を記録し、投資では元本・評価損益・評価額の内部整合性を確認したと報告しました。画像の対象期間が不明な部分については確認を挟み、期間をそろえて扱っています。
これは、資料を人が用意した今回の更新です。口座からの無人取得やAPI照合に成功したという意味ではありません。投資データも、画面の数値同士が合うことと、金融機関側の情報を独立して検証できたことは区別します。
また、AdSenseの推定収益、アフィリエイトの発生額、承認額、入金済みの金額は同じものではありません。期間が違う値を足したり、未取得をゼロに置き換えたりしないことも必要です。
「更新完了」の報告と、実際の画面が一致しない

ORIONからは、データを保存し、司令室のAPIでも反映を確認したという報告が出ました。ブログと投資の状態判定も変わった、という説明です。
ところが、実際に開いている司令室を見ると、ブログには「未取得」、投資には古い日付と値が残っていました。完了報告と、利用者が見ている画面が一致していなかったのです。
この時点では、保存データ、API応答、画面側の状態のどこに原因があるかは確定できません。再読込の操作確認も途中で止まり、解決済みとは言えない状態が残りました。
だから、今回を「完全自動化に成功した回」として紹介することはできません。委任と資料の取込は進みました。一方、実画面までそろえる最後の検証には課題が残りました。
AI仕事図鑑は、使えるシステムになるまでを記録する
今回の収穫は、AIの完了報告だけで終わらせず、実際に使う画面で確認する必要があると分かったことです。
取得、整合性確認、保存、API応答、実画面。この流れの最後までつながって、初めて利用者にとっての「更新完了」になります。
ORIONはまだ育てている途中です。次に確かめるのは、表示の食い違いを解消できるか。そして、整った情報を使って実際の仕事を進め、収益につなげられるかです。
今回の記録だけで、ORIONによる新たな受注や入金を確認できたわけではありません。機能追加と収益成果も分けて見ていきます。
成功したところも、時間がかかったところも、直りきらなかったところも残す。AI仕事図鑑では、その過程を引き続き記録していきます。
