「ORION本人の発表を生成しました」。いつもの作業報告に出てきたこの言葉で、私は立ち止まりました。本物のmanagerが別にいるなら、いままで私が話していた相手は誰だったのでしょうか。

AI部長のORIONに指示しているつもりでした。ところが返ってきた説明は、対話相手は正式に起動されたmanagerではなく、通常のClaude Codeセッションだった、というもの。私の受け止め方をそのまま言えば、「偽物のマネージャーと話していた」という発見です。

第1〜3話ではAI部長と専門担当をつくり、委任や報告のテストを進めました。第4話で投資担当を追加し、第6話ではORIONの司令室、第7〜9話では投稿運用やブログ改善へ進んでいます。続く第10話ではORIONが会社の情報を参照できなくなった問題、第11話ではnote・WordPressへの下書き保存を扱いました。今回は、その作業を進める中で、そもそも誰が部長として指示を受けていたのかを確認する回です。

第12話は、2026年10月16日の画面収録をもとに、この食い違いを問い直し、最後にORION1名と専門担当6名の既存7人体制へ運用方針を正しく修正した記録です。

収録の冒頭には、ORIONの日次発表を生成し、SNS情報にnoteを組み込んだという完了報告が表示されていました。その中に出てきた「ORION本人」「managerエージェント」という言葉が、確認のきっかけになります。

私は、本物のmanagerエージェントとは誰なのか、これまで誰に指示していたのかを尋ねました。

Claude Codeの説明では、これまで対話していたのは、CLAUDE.mdを読み込んだ通常のセッションです。今回のnote追加やダッシュボード修正も、このセッションが直接ファイルを読み書きして進めており、managerとして定義されたサブエージェントを呼び出してはいなかった、と説明されました。

一方、ダッシュボードの発表については、スクリプトが別プロセスでmanagerを起動し、その結果を表示しているという説明です。私がORIONとして話しかけていた通常セッションと、正式なmanagerとして呼び出された実行が分かれていた。ここが、今回初めてはっきりした食い違いです。

画面内の説明では、通常セッションが状況確認や優先順位の判断に加え、noteのデータ取得、記録、ダッシュボードのコード修正まで兼任していました。

組織図ではORIONが統括し、専門業務を各担当へ委任する設計です。ところが、その役割を正式に呼び出さず、一つの対話セッションが複数の仕事を直接進めていたことになります。

会話の相手がORIONらしく話すことと、定義されたmanagerエージェントとして起動されることは別です。また、部門名が画面に並んでいることだけでは、その部門へ仕事が渡った証拠にはなりません。

組織図を用意した安心感の一方で、普段の依頼でその役割が使われているかを見落としていました。今回の「偽物」は、私が部長だと思っていた相手が正式なmanagerとして動いていなかった、という意味です。今回の通常セッションについての説明だけで、過去記事の個別テストの実行主体まで一括して判定することはできません。

私は今後、組織図どおりに運営してほしいと伝えました。人間の私は最終意思決定をする社長、ORIONはAI統括責任者、専門担当は実務を担う、という整理です。

ORIONの役割は、状況確認、優先順位の決定、委任、成果物の確認、報告、そして人間に判断してもらう事項の提示です。SNSやブログなどの専門業務は、自分で抱え込まずに該当する担当へ渡す方針が示されました。

専門担当は、SNS、ブログ、YouTube、営業・顧客支援、経理、投資の6名。ORION1名を合わせて、AI側は7名です。人間の最終意思決定者は、この7名には含めません。

また、公開、送信、契約、支払いなどは人間の承認が必要、という既存の権限ルールも維持する説明でした。役割分担を整理したからといって、外部への実行権限まで自動的に広げるわけではありません。

後半、私が「今後は7人のAI社員で回るようにできますか」と尋ねると、Claude Codeは開発支援担当を専門社員の7人目に追加する意味か、と確認しました。

ここには、人数の数え方のずれがありました。私が意図したのは、AI統括1名と専門担当6名、合計7名という既存の体制です。新しい社員を増やすことではありません。

私は社員の追加はせず、今までどおりのメンバーで進めると伝えました。最後の応答では、ORION1名と専門担当6名の合計7名を指すと理解したこと、開発支援のcodex-developerは事業組織とは別枠の支援ツールとして扱うことが示されました。

この整理に伴うCLAUDE.mdの編集は不要、とも回答されています。今回の結論は、組織図を増員することではなく、既存の役割分担が実際の仕事の渡し方に反映されるようにすることでした。

最後は、「AI統括責任者ORION1名+専門AI社員6名=合計7人」という認識にそろいました。部長が一人で抱え込まず、専門担当へ委任する運用方針も確認できています。途中には、その方針を記憶へ保存したという応答が表示されました。

ただし、今回の収録に、新しい仕事を専門担当へ渡して完了させる一連の実行は映っていません。「委任する方針になった」と「委任が機能した」は、別の確認事項です。

次に確かめたいのは、一つの依頼に対して、誰が担当として呼び出され、何を実行し、どんな成果物を返し、それをORIONがどう確認したかです。担当名だけでなく、実行記録と成果物を合わせて見る必要があります。

今回は、部長だと思っていた相手の正体を問い直し、最後に運用方針と7人の数え方を正しく修正できました。次は、その修正どおりに仕事が担当へ渡り、ORIONへ結果が返ってくるかを確認していきます。

記録の範囲:2026年10月16日9時20分開始の画面収録。記事内の作業主体や保存結果は、収録内のClaude Codeの説明・応答に基づきます。設定ファイルや実行ログの独立監査、委任後の完了確認は含みません。

通常セッションとmanagerの違い
一人で兼任していた実務
AI社員7人の役割分担
7人体制の最終確認
方針と実行の確認